江戸時代中期、近代日本画は円山応挙から始まったとも言える。
従来の静的な狩野派の感覚から躍動感を持つ写実の革命であり、眼鏡絵師からスタートした事からレンズを通し感性と(パースペクテブ・perspective)効果の強調から画に生命と気を送り込んだ。
代表作の国宝雪松図(三井文庫)に見られる松へのこだわり、雪を描く白の書き残しの技法(片ぼかし)には類い無い質感覚(テクスチャー・texture)を表現している。
また円山四条派を起し奥文鳴など多くの弟子を教育し、1790年の御所造営に於いては弟子達と障壁画を完成させる。
応挙の作品は別名・応挙寺とも言われる高野山真言宗の亀居山・大乗寺(兵庫県美方郡香美町香住区森)に弟子達との共作を含めて掛軸・襖絵など165点に及ぶ作品がある。
応挙の主な作品
○雪松図(三井文庫)
●藤花図潅風(根津美術館)
●牡丹孔雀図(円満院)
●雨竹風竹図潅風(円光寺)
●郭子儀図
●保津川図潅風(亀居山 大乗寺・兵庫県美方郡香美町香住区森)
●松に孔雀図 紙本金地墨画 1795年
●郭子儀図 紙本金地着色 1787年
●山水図 紙本金地墨画 1787年
●遊鯉図 紙本淡彩 1787年
●王義之龍虎図 絹本着色 1787年
●写生図巻