主に藤原時代の後半に活躍した集団で白河上皇や鳥羽上皇に支持された、三条佛所を興し京都を中心に活動し定朝の高弟である長勢を祖とする。
定朝の様式を正統的に受け継ぐ集団で、円の文字を付けた佛師が多い。
長円・賢円・明円など優れた佛師が活躍し、清水寺に影響力が強く長円は当寺の別当にも就任しているが円派には現存する作品は少ない。
円勢、長円による仁和寺旧北院の薬師如来や蓮華王院、千躰千手観音の修復に活躍した隆円とその集団の系譜等も不詳である。
円派で現存する作品として長勢 (1010‐1091年法印)作の広隆寺の日光・月光菩薩像・十二神将がある。
他に清水寺別当なり損ねた円勢(法印不詳‐1134)や賢円なども名を連ねるが現存する作品は無い。
円派は明円以降には院派さらに慶派に凌駕され衰退に向かう。
注1、 僧綱位 法印・法眼・法橋 864年僧に与えられた位階で1‐
俗官の位階と同様に