インド土着の神で歓喜天
天部尊の中で随一の俊足で佛舎利(śarīra)を盗んだ捷疾鬼を追いかけて捕らえた事から「韋駄天走り」と言われるようになったがインドでは言われていない、巷間言われる韋駄天走りは日本に限定されている様だ。
四天王の一尊である増長天傘下(八将)に属する三十二将の主席である。
姿形としての記述は無いが日本では立像で鎧を纏い合掌した手に剣を捧げるか宝棒を横に持つ像が多い、しかし中国では道教の影響を受けた様で剣を地面に突き立てる像が多い、またインドの土着信仰では長髪の若神姿で著される。
日本では子供の病魔からの守護や僧の住居の守護や、食料調達が安心出来る天と言う信仰から禅宗寺院では伽藍の守護神として厨房に置かれる場合がある。
現在に於いて存在する秀像は少なく下述の他に浄空寺(埼玉県東松山)円照寺(奈良市)などがあるが、独尊での重要文化財指定は岐阜市の乙津寺の一尊のみである、但し2015年3月、岐阜の
真言 オン ケンダヤ ソワカ
乙津寺韋駄天像(重文)
主な韋駄天像
●乙津寺(岐阜市鏡島1328) 立像 木造漆箔 藤原時代
●泉涌寺 舎利殿(京都・舎利塔の守護者として月蓋長者と共に。)
●長瀧寺 (岐阜県郡上市白鳥町長滝大門92) 立像 97.3cm 南宋時代 *2015年3月13日、文化審議会(宮田亮平会長)から重文指定答申
浄智寺(鎌倉市山ノ内、無指定)
萬福寺(宇治市、無指定)126cm 明国の范道生作
崇福寺長崎市、無指定 護法堂)