教行信証

        説明: C:\Users\Owner\katada202\kyoten\button1.gif       仏像案内   寺院案内     経典    釈尊の教え

 

正式名称は顕浄土真実教行証文類(けんょうどしんじつきょうぎょうしょうもんるい)と言う、親鸞の代表作で真宗・浄土真宗に於ける教団開宗の根本聖典である、親鸞は終生法然の弟子を自認していたが教行信証に於いて独自性を著している、「教行信証」の呼称は本願寺系で言われていたものである、真宗連合では「顕浄土真実教行証文類」と言うが、他では「教行証文類」とか「教行証」といわれていた、総序、六巻、後序、で構成され巻の内訳は・巻・巻・巻・巻・真仏土巻・化身土巻である。
内容は顕浄土真実教行証文類序
(総序)から顕浄土真実教文類一(教巻)、 顕浄土真実行文類二(行巻)巻の末に「正信念仏偈(「正信偈」)と言う偈頌がある、 顕浄土真実証文類四(証巻)、 顕浄土真仏土文類五(真仏土巻)である、因みに浄土真宗の立教開示と教行信証の起草とは1224(元仁元年)で時を同じくしている。
教行信証に於ける最大の要諦は * 阿弥陀如来の本願に委ねる、 *阿弥陀の菩薩時代の願に感謝、信ずることにある。
浄土真宗
(真宗)とは大無量寿経の「教え」を指す言葉すなわち「真実の教え」であると親鸞は言う、即ち巻では大経が釈尊の真実の教えと説く、巻では念仏の行が覚りに繫がると説く、巻では弥陀の本願を信ぜよと説く、巻は教行信の証果を説く、更に真仏土巻・化身土巻では真実の浄土と方便の浄土の比較を教えている。

教行信証(第一巻 教巻)には穢土と極楽との往復搭乗券の記述がある、・無量寿経(第二十二巻 還相回向の願)・中国浄土五祖第一の曇鸞(どんらん)476550年頃年)による浄土論註往生論註に依れば「二種廻向」即ち「往相廻向(おうそうえこう)」と「還相廻向(げんそうえこう)」がある、親鸞は言う、「つつしんで浄土真宗を案ずるに、二種の回向あり、一つには往相、二つには還相なり。往相の回向について教行信証あり」。  (謹浄土真宗二種廻向。一者往相、二者還相。就往相廻向真実教行信証)
親鸞の崇拝する七高僧すなわち龍樹・世親・曇鸞・道綽・善導・源信法然達の哲学を参考に浄土に往生出来る修法を記述した書である。

極楽往生の修法の内大無量寿経を最優先に挙げている、法蔵菩薩の48の誓願を信じて阿弥陀如来の名号を唱える事であると説く、「他力と言うは 如来の本願力なり」である。

真宗・浄土真宗に於ける「根本聖典」的な偈頌であり、通常呼ばれる略称は浄土真宗本願寺派(西)では「御本典」と言い、真宗大谷派(東)では「御本書」と呼ばれている。 

最大のポイントは別項目で記述するが、蓮如が広めた顕浄土真実行文類二の一行七文字、百二十行の偈である正信偈にある、弥陀の本願を信ずれば極楽浄土に往生出来る、浄土往生がきまった者は名号をとなえて仏恩を感謝すべきとある。 

正信偈は浄土真宗八世・蓮如の時代に「六時礼讃」(注3に代わって「三帖和賛」(注2と共に創められた偈である、「本願に目覚めた透明な心で、ただ念仏、そこに正信がある」とされる、因みに正信念仏偈は六時礼讃を参考として著された偈である       

親鸞の自筆本は国宝指定を受けて「坂東本」と言い東本願寺(真宗本廟)に存在する、また写本は西本願寺(本願寺)や高田派専修寺にある。
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真宗教団立教開宗の根本聖典である主著


1、西本願寺の正式名称は浄土真宗本願寺派の「本願寺」であり、東本願寺の正式名称は真宗大谷派の「真宗本廟」と言う、因みに各地方に存在する別院(東別院・西別院)は、地方名を冠にする**教区であり、寺院名を持つ別院と持たない別院がある。

2
三帖和賛とは親鸞作の「浄土和讃」「高僧和讃」「正像末和讃」の三作をいう。
   

3
六時礼讃とは、浄土教における法要、念仏三昧行に読経される、善導による「往生礼讃偈」正式には「観一切衆生願生西方極楽世界阿弥陀佛国六時礼讃偈」を参考にして一日を日没から正午まで六分割して、読経、念仏及び礼拝するものである。

 

 


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2015626日 2017年6月19日加筆

 

 

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