東福寺の塔頭寺院として寺域内にあり1444年東福寺164代文渓元作の創建になり「じゅうまん不動」(十万)
1006年藤原道長の発願で建立された法性寺五大堂の本尊であったされるが1255年東福寺が法性寺の境内に建立され東福寺境内の範疇に入るが五大堂は概略現在の同聚院の位置に存在したと言われている。
五大堂には五大明王が祀られ不動明王を本尊として降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王が祀られるが、不動明王以外は失われている。同聚院の本尊が、じゅうまん不動と呼ばれる意味は「十」と「万」を一文字に著した十万不動尊で多くの伝承が生まれている、一例を挙げれば十万の眷属を従える、「どりき」と呼称して産土すなわち大地の守護神などと言われる。
●不動明王 坐像 木造彩色 265、1cm 平安時代 (重要文化財)
臨済宗東福寺派 所在地 京都市東山本町15 ‐800
075-561-8821
注1、 康尚 名称の記述文字、生没年齢は定かではないが源信の配下で土佐講師・近江講師の僧籍にある仏師とされる、藤原道長に重用され1020年の法成寺・無量寿の九尊阿弥陀如来像は弟子とも息子とも言われる定朝を指揮しての参加が伝えられる、仏像彫刻界を席巻した定朝様・寄木造などは父・康尚が嚆矢とも言われる。
康尚の作品の可能性が見られる像
・同聚院 ・不動明王 平安時代
・遍照寺 ・十一面観音立像 右京区嵯峨広沢西
・平等寺(因幡堂、・薬師如来立像 京都市下京区烏丸松原上ル東入ル因幡堂町728
・真正極楽寺(真如堂) ・阿弥陀如来 木造 漆箔 108.4cm 藤原時代 京都市左京区極楽寺真如町 等がある。
注2、近畿三十六不動尊霊場会公式サイト 全寺に作家・家田壮子氏のコラムが掲載されています、近年同聚院は近畿三十六不動尊霊場会のメンバーから離脱している。
注3、塔頭 本院のサテライト(satellite)的な存在の寺院で禅宗系に於いては祖師や高僧の示寂後にその徳を慕い墓所の近くに建てた小院を言いう、大寺院の境内にある別坊や庵等も塔頭と呼ばれる事もある。
仏像案内 寺院案内
2007年1月6日更新 2008年2月1日 注3、 2009年10月25日注1一部 加筆