桃巌寺
名古屋大仏を所持する寺である、
桃巌寺を訪れて、目を見張るのは繁華街の中での石垣と欧州の人達にはメンヒル(menhir 注1)ともみがまう
名古屋市の中心部から少しずれてはいるが、四千坪の広い境内を持つ曹洞宗の古刹である、竜宮城(重層)のミニチュアかと思う不老門(龍宮門とも言う)があり上楼には梵鐘が置かれている、また本尊は聖観音菩薩であるが十六羅漢を従えており稀有と言えよう(羅漢の名称に付いては弁財天の写真上部を参照)。
桃巌寺の見せ場は滋賀県の竹生島・寶巌寺から勧請された弁財殿の八臂辨天を初めとする複数の弁才天であるが、近年京都の大仏師長田晴山氏(1920年〜2010年)の手になる名古屋大仏が像立され人気を得ている、名古屋大仏は像高10mであるが、大仏を支える台座を10頭の像が支えて総高15mとしている。
当寺のメイン像である弁才天は「ねむり辨天」や「八臂の弁才天」とされるが、琵琶を弾く「裸辨天」が耽美さにはやや乏しいが艶麗で美しい。
裸辯天や歓喜仏が著名であるが本堂には、女性の身長程もある巨大な木魚があり寺の説明では日本一のサイズと言われている、但し江戸三十三観音の十番札所「
茶席「日月庵」周辺の茶庭には竹生島から移された竹林が趣を備えている、因みに日月庵は「逆勝手」「下座床」と言う特異な構造である、すなわち手前畳の左側に客畳みを置く形態を逆勝手(左勝手)と言い、床の間が亭主の後方にある形態を下座床と言う。
"近くに釈尊の真実な舎利と証明されている舎利を所持する寺がある、覚王山日泰寺(愛知県名古屋市千種区法王町1丁目1)である、日泰寺は如何なる宗派にも所属しない単立寺院である、但し日本の各宗派のうち十九宗派で運営されている、*天台宗 *浄土宗西山深草派 *臨済宗妙心寺派 *曹洞宗 *真宗大谷派 *浄土真宗本願寺派 *法相宗等々で輪番制三年交代で館長を努めている、因みに覚王とは覚者すなわち悟りを開いた人物の王者、日泰とは日=日本、泰=タイ国を言う。
なお真舎利は、本堂のある境内からやや離れた「奉安塔」の中に安置されている。
境内には真舎利を日本に寄贈したタイ国王ラーマ5世の像もあり、在日タイ大使は誕生日に参拝するのが習わしになっている。また在日タイ人もしばしば参拝に訪れるという。
毎月21日に、境内と約600メートルの参道に日用雑貨、生鮮食品、外食の屋台が100店ほど出店して、多くの人で賑わう。
本尊 聖観音菩薩は十六羅漢を従える 所在地 名古屋市千種区四谷通二丁目十六番地 052-781-1427
日本の現代仏像
仏師 長田晴山、長田晴鳳氏の公式サイト
大仏(釈迦像)の原型 大仏師長田晴山作 大仏手の拡大 ねむり辨才天像 (秘仏)
注,1 桃巌寺の行事
初詣 1月1日〜5日
大般若祈祷会 1月15日
涅槃絵 2月15日
弁才天大祭 5月7〜8日
送り火祭り 8月15日
織田信秀法会 11月8日
弁才天縁日 己日 各月8日
注2、大仏とは確たる定義は無いが立像で一丈六尺(約5.3m)、坐像で八尺(約2.65m)を超えれば大仏と呼称されている.
注3、メンヒルとはモルトン語で長い石を意味する、欧州先史時代に建てられた単一で直立したモニュメントを言う。
2013年11月22日更新