二十一世紀に入り佛教
一切経・浄土三部経(注4)と偽経である
羅漢像に付いても徳島県三好市の雲辺寺(四国霊場六十六番札所)にある中国福建省の赤岸鎮の五百羅漢院を模したとされる五百羅漢像を凌いでいる、中国で興った禅宗は老荘思想と習合して大乗仏教に無い阿羅漢
京都市右京区嵐山に本部を置き、1979年12月に単独宗教法人として京都府から認可された仏教系教団である、親鸞の長男とも言われ絶縁された善鸞の行を模した儀式が多いとされるが融通念仏宗、浄土宗、真宗浄土真宗、時宗との関連は絶無である。
知人に誘われて浄土系の寺院と考えて参詣したが、いきなり浄土系寺院には存在しない実物大の五百羅漢像(禅宗系には存在する)に出会う、さらに五重塔、聖徳太子殿などに驚かされる、因みに浄土宗や浄土真宗に五重塔の建立や五百羅漢を祀る寺を知らない、概ね念仏宗系の宗派では親鸞の真意、改邪鈔曰く『造像、起塔等は弥陀の本願にあらざる所業なり』とする宗派が主流である。
四十五万坪を超える境内には本堂、観音堂、釈迦堂、地蔵堂、山門、聖徳太子殿、五重塔、鐘楼、経蔵、廻向堂、奥之院等で構成されている。
巨大伽藍群には一万点を超える彫刻にうめられ質量とも超弩級である、代表例を挙げれば山門は総高35.6m、間口34.5m、奥行13.8mで、21世紀まで日本最大の山門と言われる知恩院の総高24.0m、を遥かに凌ぎ金剛力士像の像高は不詳であるが東大寺(842.3cm)の南大門に於ける快慶・運慶達の作をサイズでは遥かに超えている、そこに懸かる扁額のサイズは日本最大であり高さ5.25m、幅3.15mと言う、因みに東大寺の国宝・南大門の総高は25.46m、高野山金剛峯寺
本堂の総高は51.5m、間口67.9m、奥行58.2m、六手先と四手先総詰組様式の混合
宗教法人は1992年に京都市西京区嵐山山ノ下町で「念佛宗三寶山無量壽寺」として登録されている、開祖は久世圓心定(本名福井真尚)と言い真言宗の僧籍を所持していたとされる、現在の法主は郡 真海と名乗り大阪医科大学講師を体現した医学博士である。
日本の佛教界は十三宗派で構成されているが、念佛宗に於いてはは十四番目の宗派と呼称しているが日本仏教界からはオーソライズ(authorize)
念佛宗は念仏信仰のはずであるが、七世紀中盤インドに於いて西遊記で著名な玄奘三蔵
因みにナーランダ寺(Nālandā)とは北部インド佛教の最重要拠点であった処である、那爛陀(ナーランダ)とは智慧のシンボルである「蓮のある場所」を意味するが、那爛陀に於いて念仏に関する論理的な研鑽が為された記録は知らない、玄奘の師とされる戒賢(silabhadra・529~
645年)は玄奘がナーランダ寺で学んだ頃、寺最高責任者で唯識
因みに玄奘が五か年を費やしてナーランダで修学した法は「
大乗佛教(Mahāyāna buddhism)は無論のこと、上座部佛教
しかし上記の教義は浄土三部経とは明確に内容的にもコンフリクト(conflict)即ち二律背反(独、Antinomie・アンチノミー)である、法然は1190年の東大寺
カンボジアのシアヌーク元国王とコミットしている様子であるが、クメール人(カンボジア人)の佛教はTheravāda
説法を拝聴していないが、実在論を肯定している様な宗派かもしれない、長野県の善光寺の四方の門、すなわち「四門四額」の内で、南門の扁額には「南命山無量壽寺」の文字があるが関係は無い、更に真宗高田派の本寺すなわち専修寺の別称に無量壽寺、や融通念仏宗の総本山、大無量寿寺の呼称があるがこれ等も無関係である。
所在地 兵庫県加東市上三草1136番地 ℡ 0795-44-1800 単立宗教法人
注1 、父母恩重経 正式には「佛說父母恩重難報經」と言い、中国製の所謂偽経で安世高訳等があるが、鳩摩羅什の訳が一般に使われている、儒教的な教義で要点として親の恩を十種に集約している、懐胎守護の恩、 臨生受苦の恩 生子忘憂の恩、 乳哺養育の恩、 廻乾就湿の恩、 洗潅不浄の恩、 嚥苦吐甘の恩、 為造悪業の恩、 遠行憶念の恩、 究竟憐愍の恩、である。
注2、ナーランダ(Nālandā)寺院とは427年インドのビハール州に創建された、西遊記で著名な玄奘三蔵が「成唯識論」等を学んだ僧院(大学)である、インド仏教の中心的存在で最盛期には1万人の学生と1,500人の教官がいたされ、竜樹(nāgārjuna)も講義したとされインド佛教の最重要拠点であった、奈良佛教の古刹である・薬師寺・興福寺・京都の清水寺は唯識(法相宗)の寺である、念佛宗の隣接地に創められたナーランダ僧院とインドのナーランダ寺とは異なるものと言える。
戒賢とはŚīlabhadra 唯識論の碩学で、ナーランダ大学の学長として「正法蔵」と尊称された、戒賢の晩年に長期留学の玄奘に唯識を伝授する。
注3、梵鐘のサイズに付いて、寺のresumeには世界最大級の記述があるが、現時点に於ける世界最大と思惟される梵鐘は、2007年に完成した中国寒山寺の梵鐘で、全高8.608m、径5.242m、総重量108屯と言われている(http://www.carillon.co.jp/china2.htm・世界名鐘物語参照)。
注4、 浄土三部経 「観無量寿経」は機の真実を説き、「大無量寿経
注5、 一般論として地獄は実在しない、地獄とは衆生を導くための譬え話すなわち仮設として語られる事はある、仏教の蘊奥とされる「実在論の否定」以前のレベルと言える。
広大な境内の一部分 知恩院を規模に於いて遥かに凌ぐ規模の山門 東大寺南大門の像を高さに於いて凌ぐ金剛力士
2013年4月9日更新