伎芸天 他

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大自在天女とも言われる、容姿端麗で伎芸の才に優れた天で諸芸成就・福徳円満を司り、容姿端正で入唐した円仁などの請来による「摩醯首羅天法要」「摩醯首羅大自在天王神通化生伎芸天女念誦法」などに拠れば大自在点天が天界に於いて技芸を行う為にシバ神の髪の生え際から現れたとされるが、梵語名は不詳で謎の天女である、一説には舞踊・音曲に優れたマータンガと言う種族の母神であったとされる。
日本での信仰は少なく像造された現存像は秋篠寺の天女像のみである。
但し経軌「摩醯首羅天法要、大正蔵」などに拠れば左手に一天華
(皿に盛花)を持ち右手は下に下ろし衣を捻ると記述されており、姿形から秋篠寺の天女は異像の可能性がある。
秋篠寺を訪れた堀辰雄氏の伝伎芸天像に対する心酔度は激しく大和路・信濃路に於いて「東洋のミューズ」「わけてもお慕わしい」とまで言う、重文指定の像は秋篠寺にしか存在せず特に芸道の上達を目指す人々の信仰は厚い。
絵画として醍醐寺蔵があり、像として東大寺・園城寺に存在する、また岡倉天心と共に東京美術学校開設に努め、後に教授となった竹内久一による、1893
(明治26年)製作の儀軌に従った技芸天が東京芸術大学にある。


真言 ノウボウ マケイジンバラヤ ウシマ ボウシキャヤ ソワカ  

秋篠寺 立像 頭部脱乾漆 体部木造彩色 頭部・天平時代・体部・鎌倉時代。  

東大寺(修二会宿所)坐像 木造彩色 藤原時代   聖天(歓喜天)大聖歓喜天とも呼ばれ人身象頭をしており密教に於いての役割が主体で夫婦和合(抱き合い)像が多い。  

蓮華王院の二十八部衆・風神・雷神が国宝指定を受けているが滋賀県甲賀郡石部町の常楽寺に●重文指定の二十八部衆が揃う。 

()()帝母(ていも)鬼子母神(きしもじん))梵語名を hāritī ハーリーテイと言い「一切説根本有部毘奈耶雑事」によれば般闍迦と言う鬼神の妻で他人の子供を食していたが仏に己の子供一人を隠され改心して安産の守護神になったとされる、天女の姿で懐に子供を抱き吉祥果を持っている。  
金光明経に存在するが日本での信仰は極めて少ない、子供を抱いている事からインドに於いては安産信仰が存在したと推察される。
法華経の守護神として日蓮宗の一部に於いて信仰対象になっている。 

東大寺  訶梨帝母 木造彩色 42,2cm 平安時代   

園城寺 訶梨帝母 木造彩色 玉眼 43,9cm 鎌倉時代 

鬼子母神 江戸三大鬼子母神

真源寺 (東京都台東区入谷)   

法明寺鬼子母神堂 (東京都豊島区雑司が谷)   

法明寺 (千葉県市川市)  

その他の像

●東大寺 青面金剛像 木造彩色 169,4cm 平安時代

法隆寺 善女竜王 木造彩色 20,0cm 鎌倉時代

●金剛院(京都) 深沙大将 木造彩色 玉眼 84,5cm 鎌倉時代 快慶作

横蔵寺(岐阜)  深沙大将 木造彩色  175,5cm 平安時代

●明道寺(福井) 深沙大将 木造 256,6cm 平安時代

恩寺(大阪) 難陀竜王 木造彩色 164,5cm 平安時代 

●考恩寺(大阪) 跋難陀竜王 木造彩色 173,4cm 平安時代


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最終加筆日2004年7月1日 2007527日訶梨帝母 加筆






  

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