音楽寺

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正式名称を琴聲(きんせい)山音楽寺と言う、音楽寺は円空の出身地とされる岐阜美濃に近く、円空佛を多く残す寺として知られている、以前は大乗院と言い江南市の古刹と言われている。

伝承では壬申の乱に於いて天武天皇側に功績のあった村国男依の関与が伝えられ、創建時は七堂伽藍の威容を持っていたと言う、1990年の発掘調査に於いて、甎仏(せんぶつ) 6,7cm7,1cm風招(ふうしょう) 10,1cm16,7cm・軒丸瓦(素緑単弁八葉蓮華文)などが出土した、出土品と伝承以外に決め手はなく定かではないが白鳳時代に創建された可能性をもつ。 

円空仏は自然木の持つ霊性すなわちアニミズムの世界を感得が考えられる、30歳を過ぎてから造仏を始めた円空は比較的旧来形の菩薩像などを刻んでいたが、古来からの仏像のスタンダード様式からの脱却を目指した45歳以降に当寺を訪れたらしく薬師三尊像や荒神・大護法善神・十二神将など明るさの中に躍動感を内包し軽快な音楽が聴こえて来そうな十六尊が安置されている、この円空様式は何れの仏教国にも類型は見られない。   

現在音楽寺は紫陽花(あじさい)の季節に客を呼ぶが無住寺であり、薬師堂・観音堂などは平成時代の再建である。 

薬師如来坐像 55,1cm 日光菩薩立像 66,8cm 月光菩薩立像 74,3cm 

荒神 43,0cm  大護法神 47,5cm   十二神将46,3cm58,6cmの内、婆娑羅大将(安城市・長福寺が所蔵)を欠く。 

 

拝観日 偶数月第二日曜日 6月は毎週土曜日曜日 但し総代表 坪内孝俊氏0587544555の都合がよければ資料館開扉の便宜を頂ける。 

 

所在地 愛知県江南市村久野町寺町     浄土宗  西山禅林寺派     本尊 薬師如来  


 摸刻像 

1、 曼陀羅寺  音楽寺から徒歩でも行ける距離(車で5分)に藤の花で著名な曼陀羅寺があり併せて散策が薦められる、宗派も同じ京都の永観堂を本山にもつ浄土宗西山禅林寺派の寺で聖堂・書院や中国で浄土宗に尽力した曇鸞、道綽、善導、懐感、小康の五祖像(絹本著色)が重要文化財指定を受けている。

2 岐阜県は円空仏の宝庫と言えるが、代表作の一尊として「両面宿儺坐像」などが袈裟山千光寺(丹生川町下保ー、tel 0577-78-1021)に安置されている、他に円空生誕地である 岐阜県羽島市上中町中526 の円空資料館(中観音堂 tel058-398-6264)に十一面観音を初め鬼子母神等多くの円空作品が揃う。 

 



2006110日更新 



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