ゾロアスター教

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神々を善悪二元論的に分類した教義を持つ宗派である、イランの東北部で発生しBC7世紀頃~BC3世紀頃には多くの信仰者を有していた、サーサーン王朝Sāsāniyānが国教に認定し古代ペルシャ文明の根幹を形成した宗教で世界最古に属する宗教と言える、経緯として善即ち光の神アフラ・マズダー(ahura-mazdāh)と悪神アングラマイニュAngra Mainyuとを対比させて成立した。
根本経典は「アヴェスター(avestā)」と言うが、ペルシャ文明は口伝であり記録を残したのは古代ギリシャ人とされる、またavestāの語意も不詳である。七世紀後半からイスラーム教に席巻されたが、インドに亡命した人々により儀礼や儀式などヒンズー教に引き継がれた部分は多い。
聖火を護持する儀礼を行う事から中国名を拝火教・(けん)(きょう)とも言い、世界最初の啓典を有し一神教の先駆けとも言える宗派で、預言者ザラシュトラzarašu(v)tra即ちギリシャ風呼称ではゾロアスターが受けた神託を嚆矢とする、ユダヤ教キリスト教仏教に多大な影響を与えた教えである、終末論(エスカトロジー eschatology)すなわち聖書では黙示録に相当するヶ所では前述の三教の影響を与えている。
これは一神教だけでなく仏教でも同様と言える、一例を挙げれば*
阿弥陀如来 *盧舎那仏 *弥勒菩薩 *観音菩薩の源流の神格はゾロアスター教にあると言う、ギリシャ風呼称ではゾロアスターが受けた神託を嚆矢とする、但し一神教の先駆と言えるがアフラ・マズダーに従う七人の善神等々複数の神が存在する、イラン商人により齎されたが、祅教とも呼称された様に中国でも玄宗皇帝の時代には保護されていた。
BC7
世紀頃~BC3世紀頃に現在のイランの東北部で発生し、サーサーン王朝が国教に認定しペルシャ文明の根幹を形成した宗教で世界最古に属する宗教と言える、根本経典は「アヴェスター
(avest
ā)」であるがペルシャ文明は口伝であり記録を残したのは古代ギリシャ人とされる、口伝伝承である為かavestā(ペルシャ語ではアパスターク、apastākの語意も不詳である、閑話休題ゾロアスター(ザラスシュトラ)のドイツ読みはツァラトゥストラ(zarathustraと言う。
最高神・アフラ・マズダー(ahura-mazdāh アヴェスター語) の名からマズダー教・サルベージに善行を重視する事から善教・また松教とも言われ当寺のイランを席巻した、一神教信仰の嚆矢とも言える教義を持ち現在の世界三大宗教に儀礼や哲学に多大な影響を与えていたが、七世紀後半からイスラーム教に席巻されたが、インドに亡命した人々により儀礼や儀式などヒンズー教に引き継がれた部分は多い, 又観音の前系としてアナヒター(anāitā即ち水、豊穣の女神としての信仰もみられる。
善意・良心・道理を重要視した行動を示す、火を象徴として宗教儀礼に用いる事から拝火教とも呼ばれる、ただし祭祀や儀式で火は必ず燈るが礼拝の対象とはしていない、もう一つ世界宗教の源流と言えるものに前述した善悪・光闇を峻別したことにある、以前の神はギリシャ神話にもある様に善悪二面性を有していたがゾロアスター教以後の宗教は神と悪魔即ち善悪が分けられた。 
古代からユダヤ教、キリスト教に大きな影響を与えた、仏教に於いても阿弥陀信仰や不動明王等の火炎光背や菩薩の思想、密教
(真言宗、天台宗、修験道)で重要視される護摩の火はゾロアスター教が源流とされる、またイスラーム教シーア派にも影響があるとされる、因みに護摩とは、「焚く」「焼く」を意味する梵語のホーマhomaを音訳である
活動期はBC2000年紀ごろからBC76世紀など諸説があるが定かではない。
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世紀初頭イラン高原で詠まれた挽歌「火を()がみし者と な言ひそ 聖き神崇めし 輩なりせば」(足利惇氏、詩訳 ・ゾロアスター教史・青木健著より)
現在新たな入信者の門を閉ざしておりインドボンベイを中心に世界(オセアニア・英国・ドイツ・シンガポール)に教団組織が見られるが定かではない、約17万人の信徒を持つ。
密教で行われる護摩供養はゾロアスター教が嚆矢である、護摩はバラモンに引き継がれて供物を火中に投ずる事で発生する香煙が神々に届き願望が成就すると言う、現在もネパール等では護摩儀礼はヒンズー教で行われており祭主の冠には金剛界五仏が付けられていると言う、因みに護摩とは興隆した時期は、バラモンの儀礼でBC2000年頃のヴェーダ聖典を嚆矢とする、ヴェーダの「()(まつり)の法」から来ている、「焚く」「焼く」を意味し梵語のHoma(ホーマ)の音訳である、煩悩を燃やし滅する行でほぼ密教系が踏襲しており上座部及び通常の大乗部に於いては護摩を焚くことは無い、旧約聖書(出エジプト記29:18等の生贄を火に捧げる貢物との共通項を指摘する説もある、日本に於いては真言宗、天台宗、修験道で護摩は焚かれている、密教すなわち護摩に付いて外からは不祥であるが、護摩木を燃やし供物を奉げる外護摩(げごま)と、火は使用しないで心の内の煩悩を焼き払う内護摩(ないごま)がある。

善意・良心・道理を重要視した行動を示す、火を象徴として宗教儀礼に用いる事から拝火教とも呼ばれる、ただし祭祀や儀式で火は必ず燈るが礼拝の対象ではない、古代から仏教にも大きな影響を与え阿弥陀信仰や不動明王等の火炎光背や、密教で重要視される護摩の火はゾロアスター教が源流とされる、また重複するがイスラーム教シーア派にも影響があるとされる、因みに”最後の審判”とはセム的一神教即ちユダヤ教、キリスト教、イスラーム特有のものではなくゾロアスター教にも存在している。
もう一つ世界宗教の源流と言えるものに善悪・光闇を峻別したことにある、以前の神はギリシャ神話にもある様に善悪二面性を有していたがゾロアスター教以後の宗教は神と悪魔即ち善悪が分けられた。
活動期はBC2000年紀ごろからBC7世紀など諸説があるが定かではない、唐では玄宗皇帝712年~756年)の時代には波斯(ペルシャ)寺として祆教寺院(けんきょうじいん)があり活動していた様である
現在新たな入信者の門を閉ざしている、父親が信者でなければ入信出来ない事、女性が異教徒と結婚すれば離脱しなければならない。
インドボンベイを中心に世界に広がりが見られるが内容は定かではない、約17万人の信徒を持つ。



注1、 ペルシア語Dîn-e Zardošt 独語 die Lehre des Zoroaster Zoroastrianism、中国語 祆教(けんきょう・シェンジャオ xiān jiào




  
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20141210日 世界の宗教から独立、2015年12月20日 2017年4月25日  2019年2月4日 2023年11月19日加筆 

 


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